古田の戯言

気が向いた時に

2/23 2日目 ドイツ(ミュンヘン)

イスラム圏では夜明け前にお祈り放送で起こされていたが、キリスト教圈では教会の鐘の音が街に響き渡る。夜明け前という迷惑な時間帯でないのがいい。安さ重視で最悪のホテルを選んだと思ったが(シャワーからお湯が出ず、エレベーターが無いので4階までスーツケースを運んだ)朝食は2週間で1番良かった。ヨーロッパ特有の硬いパンだったが、中は暖かくてふわふわしていて毎朝3個くらい食べた。ちなみに帰国する頃には上顎の裏がキズだらけになっていた。かぶりつくのは間違いっぽい。海にいるカシパンみたいな見た目のパンはカイザーパンと言うらしい。これが1番美味しいと思った。謎の食材もベルギー在住だった彼女が全て教えてくれた。住んでた世界が違うなと感じた。トムとジェリーに出てくるような穴あきチーズは食塩が入っておらず、Theチーズという感じの味がクセになる。オリーブオイルに漬けられたドライトマトにハマってしまって1瓶お土産に買った。サラミはまぁ日本とあまり変わらないかな。青カビチーズがやたら美味しかった。お土産に出来ないのが悲しい。ヨーロッパ全体がそうなのか知らないが、ケーキは少しパサパサしていてパンのようだった。日本の方が美味しい気がする。気に入ったヌテラ(チョコレートクリーム)を大量に拝借した。

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この日は小雨だったが、2週間で1番天気が悪かった。日曜なので町の市場は開いていない。有名な時計台の前で写真を撮っていたら静岡から来た日本人に話しかけられた。

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街の教会ですら天井の宗教画が立派で感動した。ここは観光地ではない、静かにという標識がある。写真はOKらしい。

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その後、観光地らしいレジデンツを一応写真に収めてミュンヘンの聖ペーター教会の塔の上に登った。なんと名古屋大学の学生証で学割が効く。階段はキツイがミュンヘンの眺めは1番良かった。

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昼食には早かったが、どうしても白ソーセージを食べてみたかったので10時頃にZum Franziskanerでモーニングを注文した。モーニングは11時まで。10€くらいでビール1杯と白ソーセージ、プレッツェルがセットで付く。ミュンヘンは白ソーセージは午前中にしか出してくれない。色々店を調べていてここは午後でも食べれますみたいな情報が多々あったが、どこでも午後はないよと言われた。ビールはFranziskaner の白と白の黒。小麦ビール小麦ビールの黒ビールという意味。2つとも非濾過だった。ヨーロッパで飲んだ中ではダントツに美味しかった。白ビールの黒なんて中々お目にかかれないのでお土産にしようと探しまくっていたがついに見つからなかった。プレッツェルはクッキーみたいなもんだとばかり思っていたが、ベーグルに近い。表面の岩塩を少し落としながら食べるとビールとよく合う。白ソーセージは想像と違う食感でかなり戸惑った。一言で言えばはんぺんである。肉がかなり細かく挽かれているためだろう。表面の皮は食べないらしいので郷に従った。少し食べたが、なるほど口に残るだろうなという感触。甘めのハニーマスタードに良く合う。面白かったのでハニーマスタードはお土産にした。

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道中でやたら広告を目にしたので購入。ミスドのエンゼルクリームにチョコをかけた味。

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ミュンヘン中央駅を軽く散策しつつ、パスをしっかりバリデーションしてもらってからニンフェンブルグ城へと向かった。ミュンヘンは10~15度くらいの気温でこの時期の日本より暖かく感じた。最低気温が高いせいだろうと思う。街中にこの花が咲いていた。あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。おしえて。

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ニンフェンブルグ城は晴れていれば湖面に城が映る美しい城だが、曇り空+強風で思ったような写真が撮れなかった。

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近かったのでミュンヘン植物園にも行った。時期的に見所はあまりなかったが、山道を歩くのは楽しかった。バイオハザードっぽい洋館があったし、池で鳥が滑稽な姿を晒していた。

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森の中を抜けるとひっそりとカフェがある。Cafe im botanischer gartenというそのまんまの名前で、アプリコットチーズケーキとホットワインを注文した。何度でも言うがケーキは日本の方が美味い。フォークの添え方が楽しい。個人的にホットワインがかなり気に入った。冬はどこのカフェでも飲める。甘口赤ワインを燗してレモンを添えれば家でも再現できそうだ。

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夕食はZum Augustinerにした。ホフブロイハウス同様騒がしい。全く席が空いておらず、予約席を予約時間まで使わせてもらった。1時間くらいしかなく、終わった食器を次々と片付けられてしまうので少し落ち着かなかった。ビールはAugustiner の白とエデルストッフ。麦から自家製のミュンヘン最古の醸造所のビールらしい。味の記憶が非常に曖昧になってしまったが白ビールの細かい味が思い出せない…。エデルストッフは黒ビールに分類されるのだろうか…日本の黒ビール特有の(と個人的に思っている。あまり飲まないので。)黒糖っぽさが全くない黒ビールであった。食事にシュニッツェルとカリーブルストを注文したらサラダが付いてきた。このサラダのドレッシングがやたらと美味しい。ジャガイモが混ざっていると思われるザラザラとした舌触り。シーザーサラダのドレッシングにチーズの代わりにジャガイモを入れたような感じだろうか。シュニッツェルは鶏胸肉だった。味は完全にファミチキであったがそれで気分がかなり盛り上がってしまった。カリーブルストと言うからには強烈にカレー味がするのだろうと思っていたが、焼きソーセージにBBQソースをかけた味がした。カレー粉はドライパセリ的存在だった。付け合せのフライドポテトはフライドポテトだった。全て日本のどこかで食べたような味がした。マヨネーズはハインツだったが、日本のキューピーにかなり近くてたっぷり使えた。こっちのマヨネーズは酸味が強い。

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帰り際酔いながらみた夜の時計台にかなり感動した。

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今日の移動

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2/21.22 出国~1日目ドイツ(ミュンヘン)

修論発表から出国直前までサークルの追い出しライブの練習でほぼ消えた。2週間全くギターに触れずに急にステージに立たされる恐怖から狂ったように練習した。なのでコロナで中止になった時、時間を返せと思った。あと、少しホッとした。もっと色々調べられたと思う…。夜は街角屋で白いご飯をたくさん食べた。

中部国際空港では出発までラウンジで過ごした。厳しい減量生活の反動でビール4杯とおにぎり4つ、アイスクリーム3つを平らげた後、名古屋→ヘルシンキ経由→ミュンヘンで合計約14時間。12時に名古屋出て現地時間18:30に着いた。時差は-8時間で、帰国までいつも日本は今は何時だなとか考えていた。そういうことを考えると異国にいることを実感する。

※ラウンジは各空港に設置してあって、各国の空港や航空会社によってグレードが全然違う。クレジットカードとかの特典とか優良会員になると入れる。名大カードも入れるらしい。発行に2万かかるけど。タダだと思って暴飲暴食をすると後で死ぬ。これはキリンビール

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今回使ったのはJAL(の運営するフィンランド航空)。コロナの影響で中国経由の格安が全てキャンセルされて結局みんなヨーロッパ行きのチケットを買いなおしていたので大変な思いをせずに済んだ。機内は空いていたし、格安のプレミアムエコノミーくらいの広さがあった。映画二本を見てから少し寝た。2杯目のワインを頼んでしまったが嫌な顔はされなかった。前輪が見えるアングルのカメラで離着陸の瞬間を見るのは楽しかった。

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ヘルシンキ空港では乗り換えまで1時間ほどあったが、飛行機が遅れていたため結構時間があった。トイレの小便器が高すぎてびっくりした。身長160cmくらいの人は多分アレが乗る。(下品な話で申し訳ない)北欧の人、女性も含めて背が高すぎる。地味に感動したのはフィンエアーの人に飛行機の遅れを確認した後にありがとうと言ったらYou’re welcome,sir.と言われたこと。サーに敬意を感じた。多分旅行初期あるあるでなんにでも感動してしまうやつ。スウェーデン留学していた先輩のブログでみたやつと同じラベルの、北欧ビールと思われるものを購入した。やたら高くて7.5€くらいした。

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ミュンヘン空港に着いてから、駅窓口でジャーマンレイルパス(地下鉄とトラム以外が乗り放題になる鉄道チケット)をバリデーション(改札がないのでチケットに打刻する行為)する為に窓口に行ったが土曜日であり、飛行機が遅れたことから閉まっていた。機械で打刻は出来ないので(ドイツ国鉄の人のサインとか色々いるらしい)仕方なくチケットを買ってミュンヘンまで向かった。

※ヨーロッパは基本的に改札がない。ドイツは路線にもよるがやろうと思えばタダで乗れると思う。駅員に見つかると罰金が確か60€とかした。高速列車とか長距離以外はいけそう。在住民の鉄道利用事情は謎のままであった。ドイツは終電という概念が無く、日本よりブラックそうだった。比較的というか日本と同じくらい時間通りにくる。

東山公園駅ぶりに外の空気を吸った気がする。目にするもの全てが別世界で感動した。城みたいな石造りの建物と教会。歩道は石畳でスーツケース持ちには厳しい。久しぶりの日本とは異なる雰囲気に恐怖を感じつつもホテルへと向かった。しかし、そのホテルで一悶着あった。ホテルの受付が2階にあり、建物のエントランスの呼び鈴システムがわからず、国際電話(?)をかけて扉を開けてもらった。そして日本の武将(名前忘れた)の話をされた後、鍵を渡されたが部屋の中に先客がいて部屋を間違えられたことが分かった。とにかく謝られたがめちゃくちゃ疲れていたし荷物を早く置きたかったのでOKOKと適当にいなしながらベッドに倒れ込んだ。

少し予定よりも遅くなってしまったが、その日はヒトラーも来たとかいうミュンヘン最古のビアホール、ホフブロイハウスに向かった。店内はあまりにも騒がしく、酔っ払いで溢れていた。異世界転生アニメで見る酒場と同じだ……というオタク的感想は心の中にしまい込んだ。顔が日本人だったら秒で引き返すレベルだと思うが異国だとなんでも許せるのは不思議だ。適当に空いてる席を見つけて座るのがヨーロッパ式らしいので適当に座って店員を待った。民族衣装を着たふくよかな女性に、ビール!?オリジナル!?ビールだけ!?と大声で怒鳴られた。周りが騒がしいのでみんな叫ぶように話す。とりあえずメニューの1番上にあったホフブロイオリジナルを頼んだ。1杯1リットルもある。驚き。それを5.6杯まとめて持ってくるのだからいい筋トレになるだろう。おばあちゃんくらいの人もスカートと胸元の開いた民族衣装を着ていて、それがドイツ顔に似合い過ぎているので可愛いと感じる。伝わりづらい写真で申し訳ないが、ジョッキが人の顔くらいある。

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疲れていたが機内食しか食べていなかったので何か食べることにした。何だかよくわかっていなかったが、BierBratlというものを適当に注文した。後で調べたら豚肉の黒ビールソースがけらしい。ちゃんと豚の皮が付いている。カリカリでこれが1番美味い。ダンプリングと呼ばれるジャガイモ団子は粉が混ざっているらしくやたらモチモチした。キャベツの酢漬けことザワークラウトは違和感がなさすぎて、後からあれひょっとしてザワークラウト?となった。それから、ベルギービールウィークエンドで飲んだ白ビールが美味しかったという乏しい知識を元にミュンヘナーヴァイス(白ビール)も頼んだ。非濾過なので濁っている。今度は0.5リットルにしてもらった。やっぱり白ビールが1番美味しいと個人的に思う。

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ビールは水より安いという噂があるがそんなことはなく、店で飲むと普通に日本と同じくらいの値段がする。1リットルジョッキで8€くらいした。スーパーとかの瓶ビールは安かった。1.7€くらい。むしろ水が高い。同じ量で1.5€くらい。僕は2週間ペットボトルに入れたホテルの水道水を飲んでました。硬水っぽさがキツイけど慣れれば平気です。

それから、毎日GPSログを取っていました。今日の移動

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出発までの紆余曲折

研究以外で海外旅行をしたい、どうせなら他の人がしないようなことをしたいと、漠然と卒業旅行に想いを馳せながら大学院生活を過ごしていた。

そんな時、ひょんなことからバイクで海外ツーリング経験が豊富なおじさんと知り合う機会があった。某商社の割とお偉いさんで、世界各地に住んでいた時にそこを拠点にして海外ツーリングをしていたそう。話を聞いていた時は半信半疑だったが、某バイク誌に掲載された連載記事を読んだ時に、単純な僕は全てが尊敬の念へと変わった。海外ツーリングのノウハウを教えてもらい、今後行く機会も知人が行くこともほぼないだろうという稀代さだけでアフリカをツーリングすることを目標に決めた。1日のほとんどを研究とバイトという生活を続け、お金を貯めた。

予定というものは先のものであればある程狂うもので、10月頃に彼女も一緒に旅行に行くことになった時に諸々を考慮して行き先をヨーロッパに変更した。先進国に行ってみたい、単純なヨーロッパへの憧れもあったが、そもそもアフリカに決めた理由が薄かったので簡単に行き先を変更した。お互いのスケジュールを考慮して、移動を含め2/22~3/7の日程に決めた。冬のヨーロッパをバイクで走れる場所を調べて、現地のレンタルショップと連絡を取り合う日々が続いた。(ツアーって本人がやることほとんどないからホントに楽だなと思いました。)そうして、ドイツ(ミュンヘン)1週間観光とイタリア(ローマ以南)1週間ツーリングをすることにしたのだが、バイクの予約も航空券の予約も終わった時に少し問題が起きた。彼女の家に遊びに行った時にヨーロッパの話題になり、彼女の両親に少し咎められた。3年間ヨーロッパに住んで、特に怖かったのが南イタリアの道だったという。率直に南イタリアをバイクで走るのはあまりにも心配だというものだった。婉曲的にやめてくれと言っていたと思う。色々なものを天秤にかけながら非常に悩んだ末にツーリングは諦めることにした。キャンセル手続きや移動手段の再考など面倒なこともあったが、帰国後の今、初めてのヨーロッパだったし無事に楽しく帰ってこられて良かったと思えた。同時に、意外と怖くないじゃんと思ってしまった。

とにかく最終的な旅程として

2/22~23 ミュンヘン(ドイツ)

24 フュッセン(ドイツ)

25.26 ザルツブルク(オーストリア)

27 ミュンヘン(ドイツ)

28 エルディング(ドイツ)

29~3/1 ローマ(イタリア)

2 ポンペイ(イタリア)

3 カプリ島(イタリア)

4 ナポリ(イタリア)

5 バチカン(バチカン市国)

6 エルディング(ドイツ)

となりました。

ヨーロッパ旅行記

2020/2/22~3/6まで卒業旅行と称してヨーロッパ(ドイツ、オーストリア、イタリア、バチカン)に行ってきました。特に印象に残っているのはゴミ箱がどこにでも設置してあること。喫煙率がめちゃくちゃ高いこと。日本より物価が高いこと。コロナ差別はなかったこと。ローマは多分人口の1割が日本人。

ぱっと読めるように簡潔にしようとしてましたが、暇に飽かして数年後でも細かく自分が思い出せるようにと思って細かく書いていこうと思います。究極にダラダラです。旅行記というか日記です。